# Vinataba、たばこ業界向け科学技術データベースシステムをデジタル基盤上で運用開始
ベトナム科学技術・イノベーションデー(5月18日)に呼応し、ベトナムたばこ総公社(Vinataba)は、科学技術専門データベースシステムを正式に稼働させました。システムは http://khcnthuocla.vn/home にて運用されており、総公社全体における知識管理の一元化とイノベーション促進に向けた重要な一歩となります。また、研究開発活動が業界の発展に果たしてきた貢献を記録・継承する役割も担っています。
## 「分散化されたデータ」という課題解決の必要性から
ベトナムのたばこ産業は、高度な技術と専門的な生産技術を必要とする特殊な製造業です。産業のバリューチェーンは、品種開発、栽培技術、収穫・加工、原料処理、香料調合、たばこ製品の製造・販売に至るまで、多くの複雑な工程が密接に連携しています。
これまで、Vinataba傘下の各事業会社では多くの研究課題や技術改善活動が実施され、膨大かつ多様な知識資産や技術資料が蓄積されてきました。
しかし、従来の資料管理は各部門ごとに分散しており、一部は紙媒体やローカル保存された電子ファイルとして管理されていました。また、統一されたデータ標準や共有メカニズムが不足していたため、情報の断片化が発生し、検索や知識継承、情報活用の面で課題となっていました。
こうした状況を踏まえ、首相決定第749/QĐ-TTg号「国家デジタル変革プログラム」の方針に沿って、Vinataba経営陣は科学技術データの集中管理システム構築を推進しました。これは組織全体の管理能力向上と今後のイノベーション活動の基盤整備を目的とした重要な取り組みです。
## たばこ産業の知識を集約し、1,428件の科学技術資料をデジタル化
Vinataba科学技術評議会の委託を受け、たばこ研究所(Viện Thuốc lá)は2022年より「たばこ業界向け科学技術データベース構築研究」を主導してきました。本プロジェクトの責任者は研究所副所長のダオ・ナム・カオ氏です。
2025年末までに、システムは重要な成果を達成し、総公社全体で共有可能なデジタル知識資源として整備されました。
システムでは合計1,428件の科学技術専門資料の標準化およびデジタル化を完了しました。2025年だけでも350件の新規資料を登録しており、その内訳は国内資料329件、海外資料21件となっています。
データベースは以下の5つの主要カテゴリで構成されています。
* 科学研究成果:省庁レベル・総公社レベルの研究課題および技術改善提案
* 技術規格:企業規格、国家規格、国際規格
* 法令文書:業界管理に関する法律、政令、通達
* 専門参考資料:専門書、学術論文、技術動向レポート
* 設備・技術情報:製造ラインの運用マニュアルおよび技術仕様書
また、オンラインシステム「khcnthuocla.vn」は安定した性能で運用されており、データ検索速度は3秒未満を実現しています。
主な機能として、
* 文書検索・閲覧
* データ分類管理
* 専門知識交流支援
を備えており、総公社の職員が共通知識へ容易にアクセスできる環境を提供しています。
## Vinatabaグループ内での安全かつオープンな知識共有空間
本システムの大きな特徴は、柔軟なデータ共有と高いセキュリティを両立した設計にあります。
システムは以下の2つの独立した領域に分かれています。
### 共通利用エリア
業界共通の規定、標準規格、基礎研究資料などを保存する領域です。総公社の全職員が自由に閲覧でき、日常業務や学習に活用できます。
### 機密内部エリア
各部門・各事業会社が独自に管理する機密領域です。独自配合レシピ、技術ノウハウ、専有製造プロセスなどの重要情報を厳重に保護します。
さらに、本システムは業界向け社内SNSのような機能も備えており、利用者は資料に対してコメントや意見交換を行うことができます。
整理された文書体系により専門情報を迅速に検索できるだけでなく、利用者同士が経験や知識を共有する場としても機能しています。価値ある資料や実務経験を持つ利用者は、管理者を通じて他の社員と共有することも可能です。
## 新技術活用に向けた基盤整備
今後、Vinatabaはデータベースシステムのさらなる拡充を進める方針です。
特に、人工知能(AI)活用に向けた高品質な構造化データの整備を優先課題と位置付けています。データの標準化は、将来的なAIシステム運用の効果を最大化するための重要なステップと考えられています。
今後の重点施策は以下の通りです。
* 専門資料のデジタル化規模拡大
* グループ各社での試験運用拡大
* データ管理および共有ルールの整備
ベトナム科学技術・イノベーションデーに合わせてkhcnthuocla.vnを正式運用し、総公社公式ウェブサイトへ統合したことは、たばこ研究所および科学技術評議会の継続的な努力の成果です。
科学技術に関する貴重な知識資産を一元的なデジタルシステムに集約することで、過去・現在・未来の知識を保存するとともに、利用者が必要な情報へ迅速かつ正確にアクセスできる環境を実現しました。
研究チームは、実際の運用を通じて利用者からの意見や提案を積極的に受け入れ、データベースシステムをさらに改善しながら、Vinatabaのデジタル変革を一層推進していきたいと考えています。
